社交ダンスを始める前に知っておきたい社交ダンス教室の種類や選び方、料金相場を解説

年齢を問わず楽しむことのできる「社交ダンス」は人気の習い事の一つです。
華やかな衣装でパーティーや大会に出場する楽しみを味わうことができたり、美しい姿勢・健康維持にも役に立ちます。

「社交ダンスのコンテストに出てみたい」「社交ダンスを初めて友達を作りたい」そんな気持ちになった時、そもそもどんな教室があるのか、どのようにして選んだらいいのか気になりますよね。
特に初心者の場合は、「いきなり社交ダンス教室に行ってレッスンについていけるのか」「社交ダンスはお金がかかるイメージだけど、一体、どのぐらい費用はかかるのか」など不安に思うことがたくさんあると思います。

今回は、自分に合う社交ダンス教室の探し方と、事前に知っておきたい社交ダンスにかかる費用について解説していきます。

社交ダンス教室の種類

社交ダンスの教室は主に

  • 個人経営の教室
  • カルチャーセンター
  • 社交ダンスサークル

の3種類があります。
「大会に出たいという目標がある」「社交ダンスを一緒に楽しむ友達を作りたい」このように、社交ダンスを始める目的はその人によって違うものです。

それぞれの教室で雰囲気や料金、目的などが異なるので、「自分はどんな教室が向いているのか」一度よく考えてから選ぶようにしましょう。以下でそれぞれの教室の特徴を詳しくみていきます。

1.個人経営の教室

社交ダンスの教室で最も数が多いと言われているのが「個人経営の社交ダンス教室」です。社交ダンス初心者から大会出場者まで幅広い生徒を教えています。

自分の住んでいる地域のダンス教室を検索して見てみましょう。
「個人レッスン」「グループレッスン」の2種類から選べるようになっている教室が多いです。

個人レッスンは、先生と一対一で行うレッスンです。先生に実際にパートナーになってもらい、一緒に踊りながら動きを確認することができます。一対一なので自分の苦手な動きを認識することができ、わからないことがあればすぐその場で聞けるのが個人レッスンの良いところでしょう。

プロの方と一緒に踊りながらなので上達が速く、自分のペースですすめることができます。
「初心者なのに個人レッスンをいきなりしてもいいのかな?」と不安になる方がいらっしゃるかもしれませんが、社交ダンスの基礎から丁寧に教えてもらえるので、変な癖がついてしまったり、間違った方法で踊り続けてしまうことを避けることができるので、初心者にも個人レッスンはおすすめです。
プロを目指して本格的に社交ダンスを習っている場合も、個人レッスンをつけている人が多いです。
個人レッスンは、初心者から上級者までおすすめのレッスンと言えるでしょう。

一方、「グループレッスン」は先生一人に対して、生徒が5人〜10数人で行うレッスンのことを指します。
生徒にはさまざまなレベルの方がいるので「初級」「中級」「上級」などという風にクラスがレベル分けされている場合が多いです。

最初は初心者コースや初級クラスからスタートし、しっかり基礎を学びます。上達してきたら、「中級」や「上級」クラスへと変更することもできます。
周りと足並みを揃え、レベルを合わせる必要があるので、自分の踊りたい種目がなかなか踊れないということもある場合も。
他の生徒の踊りを見ることで刺激を受けることができたり、同じ志を持った仲間とレッスンを楽しむことができたりします。

個人経営の社交ダンス教室はレッスン料金の幅が広いことも特徴です。
講師の所持級(競技ライセンス)によってレッスン料金が変わってくるのが理由のようです。
相場は個人レッスンが1回3,000円〜6,000円、グループレッスンが1,000円〜3,000円ぐらいと言われています。

レッスンの頻度は週に1回〜2回の教室が多く、競技会に出場したり、プロを目指したりしている場合は毎日レッスンがある場合も。
初心者の方を教えるのが得意な先生、プロを育成するのを目的としている先生がいます。
在籍している先生も、

  • 男性と女性の先生それぞれが揃っている教室
  • 男性か女性どちらか一方のみで教えている教室
  • ベテランの先生と若手の先生が揃っている教室

などと、教室によってさまざまです。
スクールによっても講師のレベルによっても幅があるので、自分の目指したいレベルに合わせて、スクールや講師を決める必要があります。
体験レッスンや、ホームページなどで初心者でも問題なくついていけるレッスンなのかどうかをチェックしておくことをおすすめします。

2.カルチャーセンター

二つ目はカルチャーセンターのレッスンです。「カルチャーセンター」とは主に社会人を対象とした教育講座で、ダンスや手芸などといったさまざまなジャンルの講座を受講することができます。デパートや新聞社などが講師を招き、主催しているもののことを指します。

カルチャーセンターでは初心者向けの「社交ダンス入門・初級コース」を開催している場合が多いです。
中級や上級向けのクラスをお探しの方は、希望のクラスがない場合もあるので注意が必要です。

なかには、現役のプロダンサーや、社交ダンスの中で高いランクであるA級を持つ有名な先生のレッスンがリーズナブルな値段で受けることのできるカルチャーセンターもあります。
カルチャーセンターによっては講座の回数が月に2回などと、少ない場合も。
「はやく上達したい」「習ったことを忘れないうちに次のステップにすすみたい」と考える方は、講座の頻度をよく確認しておく必要があります。

レッスンは主に、数名から十数名のグループレッスンで、年齢に制限がないところが多く、さまざまな年代の方が受講可能です。社交ダンスのクラスの開催日があらかじめ固定されているので、「自分の都合に合わせて通いたい」という方には向きません。

カルチャーセンターでは基礎的な動きを学ぶことはできますが、本格的な踊りを習いたいと思った時には、求めるレベルのクラスがないこともあります。
初心者向けの講座のみ開催しているカルチャーセンターが多いので、「競技会にでたい」「本格的に社交ダンスを習いたい」という方は、個人経営の教室の方が向いているかもしれません。

「社交ダンスの基礎的な動きを有名講師の方から学びたい」という方はカルチャーセンターがおすすめです。
レッスン頻度は、カルチャーセンターによりますが、週に一回のところが多いようです。
料金は1ヶ月あたり5,000円前後が相場になっています。
カルチャーセンターでは、比較的リーズナブルに有名講師の方のレッスンを受けることができます。講座内容や講師が変わる場合もあるので、定期的にチェックしておくことをおすすめします。

3.社交ダンスサークル

三つ目は「社交ダンスサークル」です。地域の公民館や、市民会館、スポーツ施設などの場所で開催し、先生を招きレッスンを行います。
サークルによっては年齢制限を設けているところもあります。
一般的に、公民館などで開催されている社交ダンスサークルの年齢層は50代〜60代と高いです。
一方で、スポーツ施設で開催されているような社交ダンスサークルは10代〜40代の方が多いようです。

どちらのサークルも先生一人に対し、数名から十数名の生徒でレッスンを行います。
社交ダンスサークルの特徴は、「社交ダンスをみんなと一緒に楽しく行う場所」と考えて良いでしょう。
サークルでは「イベントに出演する」「大会で踊りを披露する」などといった目標を設定していることもあります。目標に向けて、仲間達と切磋琢磨することができるのもサークルの特徴です。

サークルでは生徒同士でパートナーを組んで練習を行い、先生から指導を受けることができるので、「とにかく気軽に社交ダンスを楽しみたい」「社交ダンスの雰囲気に慣れたい」という方におすすめです。
中には、サークルの上級者がレッスンを行うということもあるんだとか。

都心部では、10代〜40代が集まるヤングサークルを開催しているところが多いようですが、地域によってはヤングサークル自体がないところもあるようです。
お近くに社交ダンスのヤングサークルがあるかどうか確認しておくことをおすすめします。

社交ダンスサークルではレッスンの頻度は週に一回のところが多いです。
レッスンに加え、イベントや合宿などを実施しているサークルもあります。同年代の方達と中を深めることができるような催しが用意されていることが多いので、楽しみながら社交ダンスを学ぶことができます。

料金は一回のレッスンが1,500円、月6,000円程度と、「個人経営の教室」や「カルチャーセンター」と比べ社交ダンスサークルの料金は最も安いです。

社交ダンス教室のレッスン内容や種目とは?

社交ダンス初心者の方は「いきなり教室にいって何をすればいいんだろう、どんなことを習うの?」と不安になりますよね。
ここからは、社交ダンス教室のレッスン内容を確認していきましょう。

最初は、社交ダンスのベーシックステップである「ワルツ」「マンボ」「ブルース」「ジルバ」などからスタートする教室が多いです。
「入会していきなり難しいステップでついていけない」なんてことがないように、運動が苦手な方でも取り組みやすい動きから練習する教室がほとんどです。

それに加え、初心者クラスでは立ち方の基本姿勢や、怪我をしないためのストレッチも行います。
初心者クラスではとにかく、「社交ダンスを踊る楽しさを感じること」や「基本ステップに慣れること」を目標にレッスンが行われます。

団体レッスンでは多くの場合、先生が種目やレッスン内容を決めています。教室によって学ぶことのできる種目は異なりますので、どのような種目を指導してもらえるのか事前に確認しておくのがいいです。
ベーシックステップに慣れたら踊れる種目の幅もどんどん広がってきます。できるステップが増えるのも社交ダンスの魅力の一つですね。

社交ダンス教室選びのポイント

習い事を始める上で、教室選びはとても重要です。せっかく興味を持って始めたのに、教室選びを失敗したせいで、継続できなかったり、嫌なイメージがついてしまったりするのはもったいないです。
ここからは社交ダンスの教室選びを失敗しないように選び方のポイントを確認しておきましょう。
気をつけたいポイントは以下の3点。

  • 習う目的や希望の種目を明確にしておく
  • 自分のレベルに合わせて教室を選ぶ
  • 体験レッスンで先生との相性をしっかり確認する

下記でそれぞれ詳しく解説します。

習う目的や希望の種目を考えよう

まず「社交ダンスを習う目的」をご自身で明確にしておきましょう。
社交ダンス教室には主に「個人経営の教室」「カルチャーセンター」「社交ダンスサークル」の3種類があります。

それぞれの教室で「生徒の育成の仕方」が異なるのです。
「将来、プロを目指して育成することを目的としている教室」や「社交ダンスを楽しむことを第一前提として掲げているサークル」など、さまざまです。

目的を定めないまま教室選びをしたり、そのまま入会してしまったりすると、「あれ?思っていたのと違う…」なんてことが起こってしまいます。

例えば、「プロを目指して本格的に社交ダンスを習いたい」という場合、「個人経営の教室で個人レッスン」がおすすめ。さらにA級ライセンスをもっている指導者に教えてもらうのがいいです。個人レッスンはグループレッスンに比べ、上達スピードが速いです。つきっきりで教えてもらうことができるので、体に変な癖がつきにくく、グループレッスンのように、他の生徒と予定を合わせる必要がないので、練習量を増やしたりと柔軟に対応ができます。

また、「社交ダンスについて値段を抑えながらプロに指導してもらいたい」という方は「カルチャーセンター」がおすすめです。
カルチャーセンターでは現役のプロダンサーを講師として招いている場合もあるのでプロを間近で見ることのできるチャンスでもあります。
カルチャーセンターには「学びたい」と思う人が集まっているので、周りからのいい刺激も受けることができます。

「社交ダンスをとにかく楽しみたい」という方は「社交ダンスサークル」を選ぶといいでしょう。
サークルは「社交ダンスを楽しみながら仲を深める」という目的を持って集まっている人が多いです。
イベントなども開催されており、楽しい雰囲気の中で社交ダンスを学べる場です。
健康目的でサークル活動に参加している方も多いようです。

社交ダンスを実際に始めると「もっと本格的に学びたい」と思ったり、逆に「もっと楽しく踊りたい」と思ったりと考えが変化することもあるかもしれません。
一度入会して雰囲気が合わないと感じたり、自分の気持ちが変化したりした時は、サークルや教室を変えるというパターンでもOKです。
サークル活動と社交ダンス教室を掛け持ちしている方もいるようなので、「自分が続けられるのか、習う目的と教室の雰囲気はマッチしているのか」をしっかり考えながら教室を選びましょう。

自分のレベルに合わせて選ぼう

自分のレベルに合わせた教室を選ぶこともとても重要です。「基礎をしっかりしたい」「今よりもっとステップアップしたい」そんな思いを抱えながら、自分のレベルに合っていない教室で社交ダンスを習っていても、お金も時間も無駄になってしまうことがあります。

教室を選ぶ時は以下の2点をポイントに探してみてください。

・レッスン内容がレベルによって細かくコース分けされている教室を選ぶ
・個人レッスンがある教室を選ぶ

自分のレベルに合った教室を選ぶには、クラスが細かくレベル分けされている教室がおすすめです。
社交ダンス教室には、生徒のレベルに合わせて「初級」「中級」「上級」のように、いくつかコース分けされている場合があります。

途中でコース変更ができることや、初心者でも安心してレッスンを受けることができるようなコースがあると、自分のレベルとミスマッチが起こりにくいです。
逆に、レベル分けがされていなかったり、コースの選択肢が少なかったりする教室だと自分のレベルに合ったレッスンを受けるのが難しくなります。

上級者と初心者が同じレッスン内容だったり、初心者としての基礎をしっかり教わることができなかったりする場合があるからです。
「自分のレベルに合わせたレッスンが受けたい」時は、個人レッスンがある教室の方が良いです。
個人レッスンだとグループレッスンとは違い、先生が自分のレベルに合わせたレッスン内容にしてくれるので、「レッスンについていけない」「簡単すぎる」と感じる可能性が減ります。

グループレッスンの場合は、レッスン内容や進捗などを一人一人に合わせることが難しいです。
クラスの中には、初心者の方もいれば、何年も通っている方もいてレベルがさまざまだからです。
「レッスン内容についていけなくて置いていかれる…」「教わる内容が簡単すぎて楽しくない」こともあるかもしれません。そんな時は、思い切ってクラスや教室を変えてみるのもいいでしょう。

「自分のレベルに合わせた教室を選ぶ」ためには「細かくコース分けされていること」「個人レッスンを実施していること」をポイントに探してみることをおすすめします。

体験レッスンで先生との相性を確認しよう

社交ダンス教室のミスマッチを防ぐために、「体験レッスンを受けてみる」ことをおすすめします。
無料で体験や見学ができたり、格安で行っていたりするスクールもあります。

ホームページなどで、体験レッスンの有無や料金が記載されている場合が多いので、気になる教室やサークルがあれば事前にチェックしておきましょう。
口コミや、情報サイトだけでは知ることができない「自分に合うかどうか」を体験レッスンに行くことで確認できる場合もあります。

実際に体験レッスンに行ったら以下のことを注意してみておくといいでしょう。

  • 先生の雰囲気(指導は厳しいかなど)
  • 生徒のレベルや雰囲気
  • 踊る種目やレッスン内容

一番重要なのが「先生との相性」です。先生が他の生徒にどのような教え方をしているのかをみておきましょう。
例えば「指導の仕方が厳しすぎて自分には合っていない」と感じながら、通ってしまうと社交ダンス自体を嫌いになりかねません。
「この先生となら上手くやっていけそうだな」と感じることができたらチャンスです。先生のことを好きでいることができれば、指導内容も素直に入ってきて、上達スピードも速くなります。

教室によっては何人も先生がいるところもあります。その場合は自分が実際に受けることになるクラスの担当講師の体験レッスンを受講するようにしましょう。

二つ目は生徒のレベルを見ることです。
本格的に社交ダンスを習いたいと思っているのに、レッスン中の私語が多かったり、初心者が加わりにくい雰囲気があったりする場合は、「自分に合っていない」と感じることがあるかもしれません。
「和気藹々とした雰囲気」なのか「真面目に淡々とレッスンに励む」クラスなのか、いろいろありますので、体験レッスンで「この教室なら馴染めそうだな」と感じる教室を探してみましょう。

最後は、種目やレッスン内容を確認すること。
教室によってレッスンが始まるまでに各々ストレッチやアップを行い、レッスン時間は丸々社交ダンスの練習をするところもあります。逆に、ストレッチや簡単なステップはクラスの前半で行い、社交ダンスの動きは少なめなど、違いがあるようです。
準備運動から教えて欲しいと考える方もいるので、「こんなレッスンしてみたいな」「こんなことまで学べるんだ」と感じられるようなレッスン内容であるかどうかを確認しておきましょう。
「退屈そう」「自分には簡単すぎる」と感じる場合もあるかもしれません。そんな時はもっと上のクラスや、違う教室の体験レッスンを受けてみるのもいいかもしれませんね。
レッスンで行う種目は先生によって決められているので、必ずしも自分の踊りたい種目を踊れるとは限りません。
どうしても踊りたい種目がある場合は、その種目が学べる教室を探すようにしましょう。

社交ダンス教室の料金相場

教室の種類 入会金 レッスン料
個人経営の教室(個人レッスン) 5,000円 3,000円〜,6,000※1レッスン
個人経営の教室(グループレッスン) 5,000円 5,000円〜10,000円 ※1ヶ月
カルチャーセンター 5,000円〜8,000円 15,000円〜20,000 ※3ヶ月
社交ダンスサークル 1,000〜3,000円 1,500円 ※1レッスン

レッスン料の他に、

  • 体験レッスン代:1,000円程度
  • シューズ:5,000円〜15,000円
  • 練習ウェア:10,000円程度
  • レンタルドレス:30,000円〜100,000円
  • 大会出場料:10,000円程度

が必要になります。
初心者の生徒を随時募集しているような教室では、体験レッスンが無料のところも多くあります。
体験レッスンの際は、シューズをご自身で用意しなくても、教室によっては無料貸し出しを行なっていたりするので、相談してみるのが良いです。
体験レッスンで、他の生徒さんの練習着を参考にして、徐々に自分のお気に入りの練習技を揃えるのでも問題はありません。

大会に出場することを必須としていない教室もたくさんあります。その場合は大会出場料やレンタルドレス代などは不要なので、費用を抑えたい方は、このような教室を探してみるのもいいかもしれませんね。

まとめ|社交ダンス教室に通ってみよう

一言に「社交ダンス教室」といっても種類はさまざまです。
教室によって、上達スピード・料金・教室の雰囲気なども違ってくるので、「個人経営の教室」「カルチャーセンター」「社交ダンスサークル」のそれぞれの特徴をしっかり理解した上で、ご自身に合う教室を探しましょう。

教室を選ぶ際は、ぜひ体験レッスンや見学を利用して、口コミやホームページだけでは分からない教室の雰囲気を見てみてください。
実際に行ってみるといろいろな発見があるはずです。
社交ダンスを長く楽しめるように、今回の記事を参考に教室を見つけてみてくださいね。