社交ダンスのジャイヴとは?特徴やジルバとの違い、かっこよく踊るコツを解説!

社交ダンスはその見た目の優雅さから幅広い年代の方に人気があります。中でもワルツやタンゴなどは有名なので、社交ダンスの知識がない方でも、名前は聞いたことがあるという方は多いでしょう。

一般の人にはあまり知られていない社交ダンスの種目に「ジャイブ」があります。ジャイブはアメリカ生まれのダンスでピョンピョンと跳ねるような動きが特徴的です。アマチュア社交ダンサーの藤井創太さんが金スマで踊ったことでも話題になりました。

社交ダンスのジャイブとはどのようなダンスなのか」について、ジャイブの歴史や特徴に触れながら解説していきます。

ジャイブをかっこよく踊るコツやジャイブにおすすめの曲もご紹介しますので、ジャイブを練習中の方や社交ダンス初心者の方は必見です。

社交ダンスのジャイブとは?

まずは、社交ダンスのジャイブとはどのようなダンスなのかについて簡単にご説明します。

ジャイブとは、アメリカで生まれたダンスで、4拍子の音楽に乗って踊ります。2拍目と4拍目に強いアクセントをつけるのが特徴です。

そもそも社交ダンスには、おもに10種目のダンスがあります。ジャイブはこのうちラテン種目に分類されるダンスです。ジャイブは10種目の中でも特にノリが大事なダンスで、上手なジャイブには観客も手拍子で応えます。

ちなみに社交ダンス全10種目は以下のとおりです。

スタンダード種目 ラテン種目
  • ワルツ
  • タンゴ
  • スローフォックストロット
  • クイックステップ
  • ヴェニーズワルツ
  • ルンバ
  • サンバ
  • チャチャチャ
  • パソドブレ
  • ジャイブ

それぞれのダンスの特徴については下記の記事でご紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。

社交ダンスのジャイヴの歴史

ジャイヴの起源は1930年代のアメリカといわれています。当時アメリカでは、速いテンポのジャズに合わせて踊る「スイングダンス」が流行していました。スイングダンスとは軽快なダンスで、1920年代に一世を風靡したチャールストンもスイングダンスの一つです。

スイングダンスからジッタ―バーグというダンスが生まれ、ジッターバーグが1940年代にヨーロッパへと渡りジャイヴへと変化していきました。そして1960年には社交ダンスの競技種目の一種であるラテンアメリカの一つとして加えられたのです。

ジャイヴのルーツになったといわれているジッタ―バーグは、現在でも社交ダンスの一つとして踊られており、ダンスパーティーの場ではよく見かけます。ちなみにジッタ―バーグは日本ではジルバと言いますが、これは日本特有の呼び方です。海外では通用しないので注意しましょう。

社交ダンスのジャイブは初心者でも踊れる?

社交ダンスのジャイブはかっこよくてノリのよいダンスです。キレキレでジャイブを踊る社交ダンサーを見て社交ダンスに憧れたという方も多いのではないでしょうか。

実は、ジャイブはラテン種目の中で最も難易度が高いといわれています。そのため、社交ダンスを始めたばかりの初心者がジャイブをいきなり踊ることは難しいでしょう。社交ダンスを習う多くの人が、ジャイブ以外のラテン4種目を踊れるようになってからジャイブに挑戦しています。

社交ダンス初心者の方は、取り組みやすいワルツやルンバ、ジルバなどからスタートすることをおすすめします。「いつかジャイブを踊ってみたい」という気持ちがあるのであれば、社交ダンスを習い始めるときに先生に伝えておきましょう。

まだジャイブに挑戦できる実力がないという方は、ジャイブのベーシックステップやプロの社交ダンサーのジャイブを動画で見ておくだけで勉強になります。ジャイブのイメージが頭の中にあると、ジャイブを練習するハードルがグッと下がりますよ。

ジャイブを練習するならぜひ見てほしい、おすすめの動画を後ほどご紹介します。

社交ダンスのジャイヴはどんな特徴があるの?

ジャイヴはピョンピョンと跳ねるような動きが特徴的です。ジャイヴは陽気に踊ることから見る人を魅了し、観客も踊り出したくなるほど楽しいダンスです。

社交ダンスのラテンアメリカ種目には、ジャイブを含めて全部で5種類あります。競技ダンスにおいては、多くの場合ジャイヴを5番目、つまり最後に踊ります。ジャイヴを踊るまでに4つのダンスを踊っているにもかかわらず、その疲れを感じさせないようなキレのあるステップを踏めると評価が高くなるでしょう。ジャイブは運動量が多いので、社交ダンス初心者の方はペース配分に注意しましょう。

ジャイヴは難易度が高く、ほかの種目である程度ステップや体の動かし方などの基礎的なことを学んでから挑戦するのが基本とされています。

ジャイヴを踊るコツはとにかく楽しむことです。これからジャイヴを練習するという方は、ステップや体の動きも大事ですが、まずはジャイブを楽しみましょう。

またジャイヴのリズムを口ずさむのもおすすめです。社交ダンスのレッスン中は講師がリズムをカウントしてくれますが、自分でも普段からリズムを口ずさむことで、ジャイヴのリズムが自分の体になじみます。毎日ジャイヴのリズムを口ずさむと、知らず知らずのうちにジャイヴが上達しているといった嬉しい効果も期待できますよ。

ジャイヴとジルバの違いとは?

社交ダンス初心者さんの中には「ジャイブとジルバの違いがわからない」という人も多いのではないでしょうか。

ジャイヴはジルバのルーツと言われているだけあって踊り方が似ており、両者ともスイングダンスに分類されます。ジャイブとジルバの主な違いはリズムにあります。それぞれのリズムの特徴を見ていきましょう。

ジャイヴのリズム

ジャイヴはジルバより早いリズムで踊ります。社交ダンスのリズムには速いテンポのクイックとゆったりしたテンポのスローがあります。基本的にはこの二つを組み合わせてリズムを取っていくのが社交ダンスの特徴です。

しかし、ジャイヴはクイックのみで構成されているためほかの種目よりリズムが早くなります。ジャイヴを上手に踊るにはリズムを体に覚えさせることが大切です。

ジルバのリズム

ジルバは、スローとクイックでリズムが構成されているので、ジャイヴよりはゆったりとしたダンスです。そのためジャイヴよりも人気があり、ダンスパーティーではジルバを踊る人がたくさんいます。

このようにジャイヴとジルバはリズムが大きく異なり、ジルバのほうが比較的ゆったりとしているので、まずはジルバから始めたほうがよいでしょう。ジルバの踊りを習得してからジャイヴに挑戦するとスムーズに踊れます。ただし、ジルバは社交ダンスの競技である10種目の中に含まれていないので注意が必要です。

ジャイブをかっこよく踊るコツ

ここからはジャイブをかっこよく踊るためのコツをご紹介します。

  • アップダウンを意識する
  • 体力をつける

難易度が高めといわれているジャイブですが、これらのコツを意識することでかっこよく踊れるようになりますよ。

アップダウンを意識する

ジャイブのリズムにしっかりのるには、アップダウンを意識することが大切です。ジャイブを「音楽にのせておこなうスクワット」とイメージするとアップダウンを意識しやすくなります。

背中を丸めずに、股関節から曲げるようにしてスクワットを練習してみましょう。ジャイブの曲は速いので踊っている最中に深くスクワットすることはできませんが、ステップを練習するときには深いスクワットを意識すると自然とジャイブのリズムにのれるようになりますよ。

体力をつける

ジャイブをかっこよく踊り切るには体力も必要です。ジャイブの特徴でもご紹介したように、競技会では一番最後に踊ることも多くあります。

ほかの種目を練習したあとにジャイブを練習するなど、疲れた状態でもジャイブをしっかりと踊れるように訓練しましょう。

ジャイブに使えるおすすめの曲

ジャイブに使える楽しくてノリのよい曲を3曲ご紹介します。

  • Shake it off
  • Happy
  • Dont Stop Me Now

どの曲も聞きなじみのある有名な曲ですので、ダンサーも観客も楽しくなること間違いありません。

Shake it off

アメリカのシンガーソングライター、テイラー・スウィフトの『Shake it off』のアレンジ曲です。

原曲よりもやや速めのテンポになっており、ノリノリで踊れそうですよね。

Happy

日本でも有名なファレル・ウィリアムスの『Happy』です。ジャイブで踊りやすいようにアレンジしてあります。

タイトルのとおりハッピーな気持ちでテンション高く踊れそうです。

Dont Stop Me Now

こちらは、イギリスのロックバンドQUEENの名曲『Dont Stop Me Now』です。誰もが聞いたことのある有名な曲ですので、観客も盛り上がります。

社交ダンスのジャイブでおすすめの動画

社交ダンスでジャイブを練習するならぜひ見てほしいおすすめの動画を4つご紹介します。

  • まずは初心者向けのステップ動画を見てみよう
  • ジャイブのキックが苦手な方におすすめ
  • 金スマで話題の藤井創太さんのジャイブ
  • プロダンサーのジャイブを見てみよう

ジャイブのイメージを頭に入れておくと、ジャイブを練習し始めたときにスムーズに踊れます。ぜひ4つの動画を見てみてくださいね。

まずは初心者向けのステップ動画を見てみよう

こちらはジャイブ初心者におすすめのステップを解説した動画です。はじめはカウントのみでステップを紹介しています。ゆっくりとしたカウントの中でもステップが多くジャイブの難易度の高さがうかがえますね。

なお、動画内では下記のステップが紹介されています。

  • フォーラウェイロック(QQ QaQ QaQ)
  • チェンジオブプレイスRtoL,LtoR(QQ QaQ QaQ)×2
  • アメリカンスピン(QQ QaQ QaQ)
  • チェンジオブハンズビハインドバック(QQ QaQ QaQ)
  • チェンジオブプレイスLtoR(QQ QaQ QaQ)
  • ヒップバンプ(QQ QaQ QaQ)×2
  • ウィップ(QQ QaQ QQ QaQ)
  • プロムナードウォーク(QQ SS QQQQ)
  • リンク(QaQ QaQ QQ)

ジャイブらしさを出す骨盤の動きについても解説されていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ジャイブのキックが苦手な方におすすめ


こちらの動画では、ジャイブに欠かせないキックについて解説されています。また、キックのインパクトを見せるための練習方法も一緒に紹介されています。

これだけキレキレに踊れたら楽しそうですよね。ジャイブを練習中の方は参考にしてみてくださいね。

金スマで話題の藤井創太さんのジャイブ


こちらの動画は、金スマに出演したことで一躍有名になったアマチュア社交ダンサー藤井創太さんのジャイブです。

ノリノリのダンスに観客も大きな手拍子で応えていますね。キレのあるダンスもさることながら表情までジャイブのかっこよさを表しています。

プロダンサーのジャイブを見てみよう

最後にご紹介するのは2018年におこなわれた「Fred Astaire Cup Professional Latin」の動画です。息の合ったステップは圧巻です。

テンポのはやいステップと緩急をつけて止まるステップのギャップが魅力的にみえますね。観客を巻き込むように踊っておりノリのよいジャイブらしさを感じるダンスです。

まとめ

社交ダンスのジャイブについて解説しました。ジャイブは社交ダンスの中でラテン種目に該当し、ラテン種目の中でもっとも難しいとされているダンスです。競技会では最後に踊ることも多く、体力が必要なダンスでもあります。

ジャイヴはテンポの速いダンスで、ぴょんぴょんと跳ねるような動きをするのが特徴の一つです。その軽快な見た目から、踊っている人は楽しさを感じることができ、見ている側も自分がもっとノリノリで踊りたくなるような陽気さがあります。

まずはジャイヴを踊っている姿を動画や競技場で見てみてください。男女のカップルが楽しそうにジャイヴを踊っている姿からジャイブに挑戦したくなること間違いありません。ジャイブは難易度が高めのダンスですので、ジルバやそのほかのラテン種目から練習をスタートするのがおすすめです。

今回ご紹介したジャイブのコツや動画などを参考にして、かっこよくて楽しいジャイブにぜひチャレンジしてみてくださいね。