社交ダンスのヴェニーズワルツとは?ヴェーニーズワルツの特徴やワルツとの違いを解説

1655

社交ダンスにおいて「ワルツ」はとても有名です。誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。

しかし、社交ダンスには「ヴェニーズワルツ」というダンスがあるのはご存じでしょうか。「ワルツ」と「ヴェニーズワルツ」はとても似ている名前ですが、別の種類のダンスです。

「ヴェニーズワルツとはなにか?」について、ヴェニーズワルツの歴史や特徴に触れながら解説します。

また、ヴェニーズワルツとワルツの違いもご紹介します。「名前が似ていて混乱してしまう」という社交ダンス初心者さんは、これを機にヴェニーズワルツについて学んでみてください!

社交ダンスのヴェニーズワルツとは?

社交ダンスのヴェニーズワルツとは、ウィーン発祥のワルツです。別名「ウィンナ・ワルツ」とも呼ばれています。

競技ダンスにおいてはスタンダード種目に含まれ、三拍子の音楽に合わせてクルクルと回っていくのが特徴です。

ヴェニーズワルツを含めてワルツには下記の5種類があります。このうち社交ダンスの10種目に該当するのはヴェニーズワルツスローワルツ(ワルツ)の2つだけです。

【ワルツの種類】

  • ヴェニーズワルツ(社交ダンスの一つ)
  • スローワルツ(社交ダンスで「ワルツ」と呼ぶダンス)
  • タンゴワルツ
  • オールドタイムワルツ
  • へジテーションワルツ

そもそも社交ダンスには、おもに10種目のダンスがあります。ヴェニーズワルツはこのうちスタンダード種目に分類されるダンスです。ヴェニーズワルツは競技会などで大人数で踊ると、まるで舞踏会にいるような雰囲気が味わえます。

スタンダード種目 ラテン種目
  • ワルツ
  • タンゴ
  • スローフォックストロット
  • クイックステップ
  • ヴェニーズワルツ
  • ルンバ
  • サンバ
  • チャチャチャ
  • パソドブレ
  • ジャイブ

それぞれのダンスの特徴については下記の記事でご紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。

ヴェニーズワルツの歴史

ヴェニーズワルツが誕生したのは、1814年に開かれた国際会議「ウィーン会議」であるといわれています。

ウィーン会議における宮廷舞踏会のメインとして踊られたのがヴェニーズワルツなのです。

ウィーン会議でヴェニーズワルツを見たヨーロッパ人が感動して、ヨーロッパ全土でヴェニーズワルツが知れ渡り、流行を巻き起こしました。

このようにヴェニーズワルツはウィーン会議で有名になったため、別名ウインナ・ワルツと呼ばれています。

また「ウィンナーワルツ」「ウインナワルツ」と呼ばれることもありますが、全てヴェニーズワルツを指すので覚えておきましょう。

ヨーロッパ中で有名になったヴェニーズワルツは、ヨハンシュトラウス2世によって様式が整えられ、現在のヴェニーズワルツとなりました。ヨハンシュトラウス2世はオーストリアの音楽家で「ワルツ王」とも呼ばれています。

ヴェニーズワルツを起源としてさまざまなワルツが誕生し、ヴェニーズワルツのほかに、スタンダード種目の一つである「ワルツ(スローワルツ)」を含む4種類のワルツが誕生したのです。

ヴェニーズワルツの特徴

ヴェニーズワルツには優雅でスピード感があるという特徴がありますが、一番の特徴はステップがほかの種目と比べると少ないところです。ステップが少ないと聞くと、難易度が低そうに思えますが、実はそうではありません。

ヴェニーズワルツは型が決まっているので、他人との実力差を比べやすいのです。

ヴェニーズワルツ以外の社交ダンスでは、他人と差をつけるために、各々が基本的な型を変える「バリエーション」を作ります。競技会では、バリエーションと社交ダンスのスキルを見て点数が決まる仕組みとなっています。

一方、ヴェニーズワルツは型が決まっているため、ほかの種目では得点源となる”バリエーションの要素”がありません。

つまり、社交ダンスのスキルがないと競技会では不利になるのです。

たとえば、まだ実力がない人の近くにヴェニーズワルツが上手な人がいると、比較されてしまい印象は悪くなります。

競技会に出る方は、好成績を収めるためにもしっかりとヴェニーズワルツを押さえておくことが必要です。

ヴェニーズワルツの動き

ステップが少ないとされるヴェニーズワルツでは、主に右回りの「ナチュラルターン」、左回りの「リバースターン」、右回りと左回りをスイッチするステップの3つで構成されます。

ヴェニーズワルツのステップが少ないのは、ヴェニーズワルツが伝統を重んじており、バリエーションを作らないように決まっているからです。

中には「ナチュラルターン」「リバースターン」「ナチュラルターンとリバースターンのスイッチ」の3つだけでヴェニーズワルツの構成を考える方もいるほどです。

ヴェニーズワルツの特別なターン「フレッカール」

ヴェニーズワルツには「フレッカール」という特別なターンがあります。フレッカールは、フロアの中央でくるくる回るターンです。

競技会ではそこまで見かけるものではありませんが、その分レアなので、競技会で目立ちたいときにフレッカールをする方は多くいます。

ただし、よくも悪くもフレッカールをすると目立つため、優雅にターンできていないと格好がつきません。逆効果にならないようにフレッカールの使いどころは気をつけましょう。

社交ダンスのヴェニーズワルツは初心者でも踊れる?

ヴェニーズワルツは曲が速く、ターンに慣れていないと目が回る可能性があります。そのため、社交ダンスを始めたばかりの初心者の方がすぐにヴェニーズワルツをマスターすることは難しいでしょう。

また、競技会に出場する場合でもB級以上にならないとヴェニーズワルツが種目として登場しないため、社交ダンス初心者の方が習う機会も少ないでしょう。

ヴェニーズワルツに挑戦する前に、同じスタンダード種目であるワルツタンゴから練習し始めることをおすすめします。

もしヴェニーズワルツに挑戦したい気持ちが強いのであれば、先生に「ヴェニーズワルツにいつかチャレンジしたい」とあらかじめ申告しておきましょう。適切なタイミングでヴェニーズワルツの練習に移行してくれます。

ヴェニーズワルツとワルツとの違いとは?

社交ダンス初心者さんの中には「ヴェニーズワルツとワルツは違うの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

まず、ヴェニーズワルツとワルツの違いはテンポにあります。

ワルツは約90拍/分で、ヴェニーズワルツは約180拍/分です。つまり、ワルツのほうがゆったりとしており、ヴェニーズワルツのほうがスピード感があります。

また、ヴェニーズワルツとワルツでは、ステップの数も異なります。

先ほどご紹介したように、ヴェニーズワルツは型が決まっていますが、ワルツは特に型が決まっていません。そのため、ワルツには複数のステップがあります。

ワルツに比べて、ヴェニーズワルツのほうがステップに制限があるためより難しいとされています。

まずはワルツで社交ダンスの基本的なステップを覚えてから、徐々にステップアップしてヴェニーズワルツに挑戦するとよいでしょう。

ヴェニーズワルツにおすすめの曲3選

ヴェニーズワルツに合うおすすめの曲を3曲ご紹介します。

  • Potter Waltz
  • Song Of Storms (from The Legend of Zelda)
  • Once Upon A Dream

どの曲も耳馴染みのある有名な曲なので、楽しんで踊れますよ。

Potter Waltz

こちらは映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』に登場するワルツ曲です。

軽やかで明るい曲なので、楽しくヴェニーズワルツが踊れそうです。

Song Of Storms (from The Legend of Zelda)

こちらは有名なゲーム『ゼルダの伝説』のBGMです。日本語では『嵐の歌』として知られています。

ゲームのBGMだけあって、ミステリアスで荘厳な印象の曲です。しっかりとステップを踏んで重みのあるダンスが踊れそうです。

Once Upon A Dream

最後にご紹介するのは、ディズニー映画『眠れる森の美女』のテーマ曲「Once Upon A Dream」です。日本語では「いつか夢で」という名前で知られています。

『眠れる森の美女』は宮廷が舞台になることもあり、まさに舞踏会の世界です。ヴェニーズワルツの曲としてぴったりですよね。

ヴェニーズワルツを踊るときはどんなドレスを着る?

競技会や社交ダンス教室の発表会に出るときに必要なのがドレスです。ヴェニーズワルツのドレスを選ぶ際は、以下のポイントを意識してみましょう。

  • 左右対称のドレスを選ぶ
  • スカート丈が長めのものを選ぶ
  • 装飾が施されたものを選ぶ
  • シーンに合わせて色を選ぶ

左右対称のドレスを選ぶ

ヴェニーズワルツに限らず、社交ダンスのドレスは左右対称のものを選ぶと身体のラインがきれいに見えます。逆に左右非対称のドレスを選ぶと、着方や角度によっては背中が歪んで見えたり、脚のラインが上手く見えないこともあります。

特に初心者の方は、左右対称のドレスを選んで身体のラインをきれいに見せることに重点を置きましょう。

スカート丈が長めのものを選ぶ

実は、スタンダード種目とラテン種目ではドレスが異なります

スタンダード種目では、主にスカート丈が長く露出度の低いものが主流です。逆に、ラテン種目ではスカート丈が短く露出度が高いものや、身体にピタッとフィットしたセクシーなドレスが多いのです。

ヴェニーズワルツはスタンダード種目ですので、スカート丈は長いものを選びましょう。店舗で直接購入する場合は店員に相談しながら選ぶことをおすすめします。

通販などで購入する際は、ヴェニーズワルツに使えるドレスかどうかを確認して購入しましょう。

装飾が施されたものを選ぶ

スタンダード種目では、装飾がたくさんついた豪華なドレスを着ることが多いです。フリル・スパンコール・レース・ファーなど装飾が施されており、派手なものを選びましょう。

踊ったときに揺れるような装飾がついていると、ヴェニーズワルツをより一層豪華に見せてくれます。

シーンに合わせて色を選ぶ

ヴェニーズワルツを踊るシーンに合わせてドレスの色を選びましょう。

例えば、競技会では目立つことが大切です。は観客の服装が薄い色のことが多いためドレスは赤や黒などの濃い色は観客の服装が濃い色のことが多いため、ドレスは白や青などの薄い色というふうに使い分けるのです。

もちろん、あなた自身やパートナー、曲の雰囲気とドレスがマッチしていることも大切です。自分だけでは選べないときは、先生やパートナーに相談しながらドレス選びを楽しみましょう。

社交ダンスのヴェニーズワルツでおすすめの動画

ヴェニーズワルツを練習するならぜひ見てほしい、おすすめの動画をご紹介します。

  • まずは初心者向けの動画を見てみよう
  • ヴェニーズワルツ練習中の方におすすめ
  • 世界チャンピオンのヴェニーズワルツ

まずは初心者向けの動画を見てみよう

こちらの動画は初心者向けのヴェニーズワルツのステップを解説したものです。カウントのみでステップを説明しているため、ゆっくりとステップを覚えたい方におすすめです。

ゆっくりと見てもクルクルと周りながら移動していっているのが分かりますよね。

ヴェニーズワルツ練習中の方におすすめ

こちらはヴェニーズワルツのステップの中でも「フレッカール」のコツについて解説しています。

競技会でも避けられることの多い難しいステップ「フレッカール」について学べますよ。

世界チャンピオンのヴェニーズワルツ

こちらはWDSF世界スタンダードチャンピオンであるドミトリー&クリコヴァ組のヴェニーズワルツです。

雰囲気のある曲に合わせて優雅に踊っていますよね。まるで舞踏会を見ているようです。女性をリフトしたままターンするなど大技も随所に見られます。

まとめ

ヴェニーズワルツはウィーン発祥のワルツで、スタンダード種目の一つです。「ウィンナ・ワルツ」「ウィンナーワルツ」「ウインナワルツ」と呼ぶこともあります。

ワルツと名前が似ていますが、ヴェニーズワルツはテンポがワルツよりも早く、ワルツに比べてステップの数が少ないことも特徴です。

ヴェニーズワルツは基礎的なターンとステップで構成されるので、一見すると簡単そうですが、他人と見比べられやすいため注意しておきましょう。

ヴェニーズワルツには少しだけ厄介なところがありますが、しっかりと踊り切れたときには大きな達成感を感じることができます。

ワルツをある程度踊れるようになったと感じたら、より難易度の高いヴェニーズワルツに挑戦してみてください!