社交ダンスにはサンバというダンスがあります。サンバと聞くとブラジルのリオでおこなっているカーニバルのサンバをイメージする方が多いのではないでしょうか。華やかな衣装を着て優雅に踊っている様子はとても美しいですよね。
しかし、社交ダンスのサンバはカーニバルで踊られるサンバとは違います。社交ダンスのサンバは、弾むような上下の動きや激しい腰の振りが特徴のダンスです。
今回は社交ダンスの一種であるサンバの歴史や特徴について紹介していきたいと思います。
サンバの練習やデモに使えるおすすめの曲や、サンバを練習するなら見てほしいおすすめの動画などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
社交ダンスのサンバとは?
まずは、社交ダンスのサンバとはどんなダンスかについて簡単にご説明します。
サンバは南米で生まれたダンスで、4分の2拍子の音楽にのって踊ります。後述する「バウンス」という上下の動きや、激しい腰の振りが特徴的です。
そもそも社交ダンスには、おもに10種目のダンスがあります。サンバはこのうちラテン種目に分類されるダンスです。サンバは、10種目の中でも最も激しく腰を動かします。
スタンダード種目 | ラテン種目 |
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それぞれのダンスの特徴については下記の記事でご紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。
社交ダンスのサンバの歴史
サンバが誕生したのは19世紀のことです。当時ブラジルのサルヴァドールで「ウンビガーダ」というダンスが流行していました。ウンビガーダは白人だけが踊れるものとして、黒人は踊ることを禁止されていました。そこで黒人たちはウンビガーダの名称だけを変えて、ウンビガーダと似たようなダンスを踊ったのです。これが今でいうサンバでした。
その後、ブラジルのリオを中心にサンバが広まり、イギリスにまで及びました。しかし当時のサンバはスローテンポでイギリス人からはあまり人気が出ませんでした。のちにサンバに速いテンポを取り入れたことで人気が出はじめ、現在では、サンバはラテンアメリカ種目の一つに加えられています。
ちなみに現在、リオで踊られているサンバと社交ダンスのサンバは起源が異なります。リオのサンバは黒人労働者が打楽器に合わせてダンスをしたのが起源です。そのため同じサンバという名前ですが、リオのカーニバルと社交ダンスのサンバでは踊りも異なります。
社交ダンスのサンバは初心者でも踊れる?
社交ダンスのサンバは、陽気で明るい音楽にのって踊るダンスです。社交ダンス初心者さんの中には「社交ダンスを習うならサンバを踊ってみたい!」という方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、社交ダンスを習い始めてすぐの初心者の方がサンバを踊ることは難しいでしょう。実は、サンバは比較的難易度が高い種目といわれています。そのため、まずはトライしやすいワルツやブルース、ジルバなどから始めるのがおすすめです。
社交ダンスの動きに慣れてきたら、先生に申し出てサンバを始めてみるとよいでしょう。サンバは男女が手を取り合ったまま踊る「ホールド」の状態が多いため、先生などサンバの動きに慣れている人と組んで踊ると相手のサポートを受けやすくなります。
サンバに憧れて社交ダンスを始めたという方は、ぜひ社交ダンスを習い始める際に「いつかサンバを踊ってみたい」と先生に伝えておきましょう。
社交ダンスのサンバの特徴
社交ダンスのサンバは弾むような動きが特徴のダンスです。この弾むような動きはバウンスと言われていて、サンバをするうえではかかせません。
バウンスには「上下のバウンス」と「左右のバウンス」の2つがあります。それぞれの使い分けが大切で、両方をマスターするとサンバのスキルが上がります。2つのバウンスにどういった特徴があるのか見ていきましょう。
上下のバウンス
上下のバウンスでは膝を曲げることで全身を上下させます。これを聞くと屈伸と変わらないように思えるかもしれませんが、ただ屈伸をするだけではなくリズムに合わせてバウンスをすることが大事なのです。リズムに合わせて膝を曲げることによって、シンプルな上下運動ではなくサンバの踊りに見えます。
また上下のバウンスは体を下げるときと上げるときに体の動きを意識するのがポイントです。これを意識することによって、サンバで求められる妖艶さが増すので、より美しく魅せることができるでしょう。
左右のバウンス
左右のバウンスでは体の上半身と下半身を左右にずらして動かします。上下のバウンスと似ていると思うかもしれませんがまったくの別物です。たとえば、上下のバウンスでは主に膝を使って体を動かすのに対し、左右のバウンスでは上半身を右に動かしたら下半身を動かすというように、上半身と下半身をそれぞれ逆の方向に動かします。
上半身と下半身をずらして動かすことによって妖艶さをプラスできます。このときに胸部を先行して体を動かすのがポイントです。また、骨盤を動かすことによって、左右のずれが生まれやすくなります。スキルのいる技術ですが、左右のずれを意識するだけでもより美しくサンバを踊れるでしょう。
社交ダンスのサンバの代表的なステップ
社交ダンスのサンバには複数のステップがあります。
- ボルタ
- スポットボルタ
- ボタフォゴ
社交ダンスのサンバでよく登場するこれらの代表的なステップをご紹介します。
ボルタ、スポットボルタ
ボルタとは横にステップした足に交差するようにもう片方の足を動かすステップです。この動きはサンバを踊るなら必須のステップといわれています。
またボルタには種類があり「トラベリングボルタ」や「シャドーサーキュラーボルタ」などが有名です。これらは動かす足の角度や男女の位置関係によって呼び名が異なります。最初は混乱すると思うので、じっくりと一つずつ覚えていきましょう。
ボルタの中でもスポットボルタという、その場でくるくる回るステップは華やかで人気です。サンバをより美しく魅せる効果があるので、ぜひとも習得したいステップです。
ボタフォゴ
ボタフォゴというステップもサンバを踊るのに必要とされています。
ボタフォゴとは男女のポジションが左右に入れ替わる動きです。男女が腕を上げて、それをくぐるようにポジションを入れ替えます。男女の呼吸が大事なステップですが、サンバ以外のダンスでも使い勝手が良いので習得しておきましょう。
社交ダンス・サンバでおすすめの曲
ここからはサンバにおすすめの曲を3曲ご紹介します。
- The Greatest Show
- Aloha E Komo Mai
- Copacabana
どの曲も有名でノリの良い曲なので楽しみながら踊れますよ。
The Greatest Show
こちらは世界中で大ヒットした映画『グレイテスト・ショーマン』の主題歌『The Greatest Show』のサンバ調アレンジです。
原曲よりも軽快な曲調になっており、かっこよくてノリの良い曲に仕上がっています。
Aloha E Komo Mai
ディズニー映画『リロ・アンド・スティッチ』の主題歌『Aloha E Komo Mai』です。
明るくて南国の雰囲気を感じられる曲調ですね。リズムにのって楽しく踊れそうです。
Copacabana
これぞサンバという雰囲気の明るくてノリの良い曲です。
歌詞はありませんが、耳なじみのよい覚えやすいメロディーなので、曲と一緒にステップもスムーズに覚えられそうです。
社交ダンス・サンバで着る衣装の選び方
社交ダンスのサンバといえば、華やかな衣装も特徴の一つです。サンバで競技会に出る際は、サンバのイメージに合ったものを選びたいですよね。
サンバで着る衣装の選び方を3つのポイントに触れながら解説していきます。
- 躍動感を意識しよう
- 腰回りの見え方や動きやすさを確認しよう
- インナー選びは色に注意しよう
サンバを競技会などで踊る方はぜひ参考にしてみてくださいね。
躍動感を意識しよう
先ほどご紹介したとおり、社交ダンスのサンバは弾むような上下の動き「バウンス」が特徴の一つです。バウンスやターンをしたときに、衣装にも動きが見えるとよりサンバらしくなります。
衣装を選ぶ際は、フリルや揺れるアクセサリー、フリンジ、ファーなどがついているものを選びましょう。
衣装のイメージがつかない方は、先生やパートナーに相談したりYouTubeなどで競技会の動画などを見たりして自分の好きな衣装の形や色を見つけてみてください。
腰回りの見え方や動きやすさを確認しよう
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サンバは腰の動きが激しいダンスです。サンバで着る衣装を選ぶ際は、腰の振りが映えるように腰回りの見え方や動きやすさを確認しておきましょう。
上下がわかれたセパレートタイプのドレスは、お腹や腰回りがすっきりと見えるためおすすめです。
インナー選びは色に注意しよう
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社交ダンスのサンバで着る衣装は、露出度が高い衣装が多いです。
そのため、衣装の下に着るインナーは肌色でなるべく目立たないものをチョイスしましょう。「社交ダンス インナー」などのワードで検索すると、露出度の高いラテンドレスにも対応できるインナーを見つけられます。
背中の開いているドレスでもしっかりと補正したい方には、下記のインナーがおすすめです。
価格:7,689円 |
社交ダンスのサンバでおすすめの動画
サンバを練習する方にぜひ見てほしいおすすめの動画を3つご紹介します。
- まずは初心者向けのステップ動画を見てみよう
- サンバのバウンスが苦手な人におすすめ
- 伝説的なダンサーの踊りを観てみよう
初心者の方から現在サンバを練習中の方まで勉強になる動画ばかりです。ぜひ参考にしてみてくださいね。
まずは初心者向けのステップ動画を見てみよう
こちらはサンバ初心者におすすめのステップを解説した動画です。はじめは音楽はかけずにカウントだけでステップを説明しているため、ゆっくりとステップを覚えたい方にも分かりやすい動画となっています。
なお、動画内では下記のステップが紹介されています。
- サンバホイスク
- サンバウォーク
- クリスクロスボタフォゴズ
- クリスクロスボルタ
サンバウォークとボタフォゴのコツも紹介されていますので、ぜひ見てみてくださいね。
サンバのバウンスが苦手な人におすすめ
こちらの動画は、プロの社交ダンサー・インストラクターの奥原さとみさんがサンバのバウンスのコツを解説しているものです。
サンバのバウンスが苦手な人に向けて、バウンスが上手くできない原因を分かりやすく解説してくれています。バウンスが苦手な方でもすぐに取り入れられる改善策ばかりです。
バウンスをするときに膝が痛くなってしまうという方にもヒントになる動画となっています。
伝説的なダンサーの踊りを観てみよう
最後は、伝説的な社交ダンサーであるフランコ・オクサナ組のサンバ動画です。
速いテンポの中でも正確にステップを踏んでいることがわかりますよね。激しい動きのあとにピタッと止まる緩急の付け方がとても魅力的です。
観客の盛り上がりからも人気のダンサーであることがうかがえます。サンバを踊るなら一度は見ておきたいカップルです。
まとめ
社交ダンスのサンバについて解説しました。サンバは速いテンポの音楽にのって楽しく踊れるダンスです。
サンバを上手に踊るためにはバウンスをしっかりと意識しましょう。上下・左右のバウンスをマスターすることで、サンバで求められる妖艶さを魅せられるようになります。
またサンバは腰の動きが激しいことも特徴です。サンバの動きが映える衣装をチョイスしましょう。
サンバを踊るときには、今回ご紹介した曲もぜひ取り入れてみてくださいね。