社交ダンスのクイックステップとは?代表的なステップやかっこよく踊るコツを解説

社交ダンスは、スタンダード種目ラテンアメリカ種目に分けられます。中でもスタンダードの種目には、比較的認知度が高い「ワルツ」や「タンゴ」が含まれているためご存知の方も多いでしょう。

一方、スタンダード種目の一つ「クイックステップ」はあまり聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、社交ダンスの種目「クイックステップ」について、その歴史や特徴に触れながら解説していきます。

クイックステップをかっこよく踊るコツやクイックステップにおすすめの曲、おすすめの動画もご紹介しますので、クイックステップを現在練習しているという方は必見です!

社交ダンスのクイックステップとは?

まずはクイックステップがどのようなダンスなのかについて、簡単にご紹介します。

クイックステップとは、20世紀のアメリカで生まれたダンスで、フロアを所狭しと駆け回るのが特徴です。4拍子の音楽にのって踊られ、1拍目に強いアクセントをとります。

そもそも社交ダンスには、おもに10種目のダンスがあります。クイックステップはこのうちスタンダード種目に分類されるダンスです。

クイックステップは、スタンダード種目の中でも明るくて軽快なダンスです。スタンダード種目の競技会などではもっとも盛り上がります。

スタンダード種目 ラテン種目
  • ワルツ
  • タンゴ
  • スローフォックストロット
  • クイックステップ
  • ヴェニーズワルツ
  • ルンバ
  • サンバ
  • チャチャチャ
  • パソドブレ
  • ジャイブ

それぞれのダンスの特徴については下記の記事でご紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。

社交ダンスのクイックステップの歴史

まずは、クイックステップの歴史についてご紹介します。

クイックステップは、1920年代にアメリカで一世を風靡したダンス「チャールストン」によって生まれたといわれています。チャールストンのステップは膝を閉じたまま、左右の足を交互に跳ねるのが特徴です。

チャールストンブームが巻き起こる中、社交ダンスの一つである「フォックストロット」のリズムをさらに早くしたものが「クイックステップ」が生まれました。フォックストロットは、社交ダンスの中でもスピード感があるダンスの一つですが、クイックステップはそのフォックストロットよりもさらにテンポがはやいのです。

クイックステップが広まっていった当初は「ワンステップ」という名前で呼ばれていましたが、1929年に「クイックステップ」という名称に変更されました。

余談ですが、クイックステップのもととなったフォックストロットは、その軽快さから世界中に広がりました。そのような中、イギリスでフォックストロットがゆったりとしたダンスに発展し、現在の「スローフォックストロット」が生まれたという話があります。

社交ダンスのクイックステップの特徴

社交ダンスのクイックステップは、その名のとおりスピード感のあるダンスです。

スタンダード種目には、クイックステップを含めて全部で5つのダンスがありますが、その中でも一番テンポが速いことことから華やかなのが特徴です。

競技ダンスにおけるスタンダード種目の中でも、最後に踊ることが多く、その華麗さからクイックステップは最大の見せ場と言われているほどです。

また、クイックステップには跳ねるステップがあるのも特徴です。ほかの種目には、跳ねるステップはないため、クイックステップ唯一の特徴ともいえます。

跳ねる・スピード感があるという以外にこれといった特徴はなく、基本的な動きは「ワルツ」と似ています。そのため、素早いワルツというとイメージしやすいでしょう。

”テンポの速いダンス”と聞くと、社交ダンス初心者の方は難しそうと感じるかもしれません。

そのため、苦手意識を持っている方も多くいますが、実際にクイックステップを踊ってみると高揚感があり、おすすめです。ほかの社交ダンスにはないような動きもあるため、クイックステップを踊り終えるとスカッとした気分になれますよ。

社交ダンスで世界的に活躍するプロが踊るクイックステップは、ただ速いだけでなく、優雅さも兼ね備えています。特に、生で見るプロのクイックステップは圧巻です。

社交ダンス好きの方は、ぜひ一度競技会の様子をご覧になってください。

社交ダンスのクイックステップは初心者でも踊れる?

クイックステップはテンポが速いため、社交ダンスを始めたばかりの初心者の方がすぐにマスターすることは難しいでしょう。

同じスタンダード種目であるワルツタンゴのほうが、クイックステップよりも難易度が低めです。ワルツやタンゴで社交ダンスの動きに慣れてからクイックステップの練習にうつるほうが無難といえます。

もしクイックステップをやってみたいという気持ちが強いのであれば、初めから先生に「クイックステップをやってみたい」と申告しておきましょう。適切なタイミングでクイックステップの練習に移行してくれますよ。

クイックステップの代表的な2つのステップ

クイックステップには「ハーフシャッセ」と「シザーズラン」という特徴的なステップがあります。

ハーフシャッセ

シャッセは、クイックステップだけでなくワルツやタンゴにもあるステップです。

足を開く、閉じる、開くの3歩で構成されています。テンポのリズムが早い、早い、ゆっくりというのがシャッセの特徴です。

シャッセの中でもよりスピード感があるのが「ハーフシャッセ」です。ハーフシャッセは、主にスピード感が求められるクイックステップで使われることが多いですが、ほかの種目でも振付けによっては取り入れることがあります。

シザーズラン

シザーズランとは男性と女性が同じ方向を向いてるプロムナードポジションの状態で、両足を何回も交差するステップのことです。その足さばきがハサミのように見えることからシザーズランと呼ばれています。

シザーズランは軽快なステップで、社交ダンスのプロがシザーズランをすると、目が離せなくなるような足さばきにうっとりします。プロの優雅なシザーズランを見てクイックステップに憧れるという人も多くいます。

ハーフシャッセやシザーズランのように、クイックステップには、ついやってみたくなるような軽快なステップがたくさんあります。社交ダンスをされている方は、ぜひクイックステップに挑戦してみてください。

クイックステップをかっこよく踊る3つのコツ

ここからはクイックステップをかっこよく踊るための3つのコツをご紹介します。

  1. カウントに慣れる
  2. 足だけでなく体全体で進む
  3. 音楽にしっかりのる

クイックステップが苦手な方やクイックステップを練習中の方は参考にしてみてくださいね。

カウントに慣れる

クイックステップは、その名のとおりアップテンポで素早いダンスです。

まずは、クイックステップの速いカウントに慣れることがとても大切です。そのためには、曲を遅くして踊ったりステップをゆっくりして体にステップを染み込ませたりする練習をしてみましょう。

カウントに慣れることで、しっかりとタイミングをつかめるようになりますよ。

足だけでなく体全体で進む

クイックステップはテンポが速いため、音に間に合わせようと、つい体より足が先行してしまいがちです。

しかし、踊りとしては体が先に動いて足があとからついてくるのが基本です。体全体で進むことを意識しましょう。

音楽にしっかりのる

クイックステップは、音楽が速くステップも細かいため、バタバタしてしまい正しい音から外れてしまうことがあります。

音楽にステップがしっかりとはまるように音楽をよく聴くことを意識しましょう。

社交ダンス・クイックステップでおすすめの曲

クイックステップにおすすめの曲を3つご紹介します。

  • カントリーロード
  • Sing, Sing, Sing
  • Another Day Of Sun

ノリノリで踊れる曲なので、楽しくクイックステップを踊れること間違いありません!

カントリーロード

アメリカのシンガーソングライターであるジョン・デンバーの名曲『カントリーロード』です。

クイックステップに合うようにアレンジしてあり、楽しく明るい気分で踊れそうですよね。

世界的に有名な曲なので、お客さんもノリノリで応援してくれますよ!

Sing, Sing, Sing

1963年に発表されたスウィング・ジャズの代表曲『sing,sing,sing』です。

ジャズの曲調が心をワクワクさせてくれますよね。

この曲にのってかっこよくクイックステップを踊りきれば注目の的になること間違いなしです!

Another Day Of Sun

アカデミー賞を受賞した名作『ラ・ラ・ランド』のサウンドトラックです。

この曲を聴くと『ラ・ラ・ランド』冒頭でたくさんの人が踊っているシーンが思い浮かびますよね。

夢に向かって頑張り続けるエネルギーを感じさせる一曲です。軽快な音楽に乗ってクイックステップを踊れば、気分もきっと爽快になりますね。

社交ダンスのクイックステップではどんなドレスを着る?

競技会や社交ダンス教室の発表会に出るときに必要なのがドレスです。クイックステップのドレスを選ぶ際は、フリル・ファー・レースなどの装飾がたくさん施されているものを選びましょう。

先ほどご紹介したとおり、クイックステップはフロアを縦横無尽に駆け回るようなダンスです。ホップする動きもあることから、揺れる装飾がついているとダンスをより豪華に見せてくれます。

また、初心者の方は左右対称のドレスを選ぶと身体のラインがきれいに見えるためおすすめです。逆に逆に左右非対称のドレスを選ぶと、着方や角度によっては背中が歪んで見えたり、脚のラインが上手く見えないこともあります。

競技会では、目立てるように人とかぶらない色を選ぶことも一つの手です。夏は観客の服装が薄色、冬は観客の服装が濃い色のことが多い傾向にあります。夏の競技会では赤や黒の濃いドレス、冬の競技会では青や白の薄い色のドレスといった使い分けをするとよいでしょう。

また、クイックステップに限らず社交ダンスのドレスには、背中が大きく開いているものもあります。インナーは肌色の目立たないものを選びましょう。「社交ダンス インナー」などのワードで検索すると、露出度の高いラテンドレスにも対応できるインナーを見つけられます。

背中の開いているドレスでもしっかりと補正したい方には、下記のインナーがおすすめです。

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社交ダンスのクイックステップでおすすめの動画

クイックステップを練習するならぜひ見てほしい、おすすめの動画をご紹介します。

こちらの動画は、Benedetto Ferruggia – Claudia
Kohler組のクイックステップです。躍動感あふれるクイックステップで観客たちを盛り上げていますね。疾走感のあるダンスに観客たちは目が釘付けです。

片脚で飛びながら回転するステップなど、ほかの選手が真似できないような難しいステップもふんだんに取り入れられています。

フロアを縦横無尽に駆け回っているにもかかわらず、頭がぴょこぴょこと浮いていない点もさすが世界レベルといった感じです。

こちらの動画を含む、クイックステップでおすすめの動画5つを下記記事にまとめています。クイックステップが好きな方や、これからクイックステップを練習する方はぜひ見てみてくださいね。

まとめ

社交ダンスのスタンダード種目であるクイックステップについて解説しました。

クイックステップの特徴は、テンポの速さと跳ねるようなステップがあることです。クイックステップのテンポの速さに負けずかっこよく踊るには、カウントに慣れることや音楽をにしっかりとのること、体全体で動くことを意識してみてましょう。

クイックステップはテンポの速さや素早い動きから、一見すると難しそうに思えますが、軽快な部分も多いので一度踊ってみるとハマってしまいますよ。

プロの華麗な足さばきは生で見ると圧巻です。華やかなクイックステップを見てみたいと思った方は、ぜひ一度競技会に足を運んでみてくださいね。