社交ダンスのラテン種目の中でも、ひときわ情熱的な雰囲気を放つのが「パソドブレ」です。
闘牛士やフラメンコをモチーフにした迫力ある振付と、長いスカートを使った女性のダイナミックな衣装が特徴的。
ここでは、パソドブレの基本情報や歴史、動画紹介などをわかりやすくまとめました。
目次
1. パソドブレとは?~社交ダンスのラテン種目の魅力~
パソドブレは、社交ダンスのラテン5種目の中でも唯一、
闘牛やフラメンコなどのイメージを表現する種目です。
原義はスペイン語で「ダブルステップ」を意味し、1,2,1,2…という行進曲のリズムに合わせ、
男性が闘牛士、女性がケープ(闘牛で使われる布)やフラメンコの舞いを模した動きを行うのが大きな特徴です。
衣装も他のラテン種目とは異なり、女性は長めのスカートを着用することが多いため、
そのスカートさばきが舞台映えし、パソドブレ独特の美しさを演出します。
2. パソドブレ専用衣装と独特の踊り方
パソドブレの魅力は、なんといっても男性の力強さと女性のスカートさばきにあります。
男性は闘牛士をイメージし、胸を張り、力強く舞うのがポイント。
一方で女性はフラメンコを思わせる華やかな表現で、闘牛士のケープ役や、
自身を闘牛に見立てた動きなど、さまざまなシーンを作り出します。
踊る際には、身体を独特の角度に傾ける「シェイプ」が重要です。
音楽のアクセントに合わせ、急激に体勢を変化させることで、観客を魅了します。
3. 動画で見るパソドブレ~競技会とデモンストレーション~
3-1. New York Dance Festival 2016 決勝戦
まずは「New York Dance Festival 2016」における決勝戦のパソドブレをご覧ください。
競技会ならではの熱気と迫力ある踊りが見どころです。
※実際の動画埋め込みの際は、以下のiframeにURLを設定してください。
3-2. Riccardo Cocchi & Yulia Zagoruychenkoのデモ
世界的に有名なダンサーカップル
Riccardo Cocchi & Yulia Zagoruychenkoによるパソドブレのデモンストレーションです。
他のラテン種目とは一味違うドラマチックな展開や、男性の勇ましさに注目してみましょう。
定番曲の「España Cañí」だけでなく、情熱的な曲調に合わせて踊るパターンも必見です。
4. パソドブレの歴史~スペイン発祥の情熱~
パソドブレの発祥地は、スペイン。闘牛が始まるときの入場曲として使われていた音楽が元になり、
そこから「スパニッシュ・ワンステップ」として庶民の間に広がりました。
1920年代にファッションや芸術の中心地だったパリへ波及すると、瞬く間に世界へと浸透していきます。
その際、音楽名であるパソドブレ(Paso Doble)がそのままダンス種目の名称として定着しました。
社交ダンスや競技ダンスとしての現在の形は、
第二次世界大戦後のイギリスのダンス教師協会が大きく関与しているといわれています。
男性は闘牛士、女性は闘牛やケープを表現する振付が生まれたことで、より演劇的・芸術的な要素が高まりました。
また、ラテン種目のほとんどは女性が魅せ役とされることが多い中で、パソドブレは
「男性が主役」と言われる珍しい例です。女性ももちろん華やかですが、
闘牛を模したストーリー性においては男性の存在感が際立ちます。
5. まとめ:パソドブレを楽しむコツ
パソドブレは社交ダンスのラテン種目の中でも、独特のドラマ性と情熱があふれるダンスです。
闘牛やフラメンコの動きを取り入れた表現力が求められるため、他のダンスにはない力強さが魅力といえます。
- 男性のリードが鍵:闘牛士としての姿勢と力強さを表現する
- 女性のスカートさばき:フラメンコのような動きで華やかさを演出
- 音楽のアクセントを活かす:行進曲リズムに合わせメリハリをつける
- ストーリー性を意識:闘牛士と闘牛、ケープのイメージを二人で共有
ぜひレッスンや動画を参考に、情熱と迫力が詰まったパソドブレに挑戦してみてください。
社交ダンスの新たな魅力を発見できるはずです。