見逃せない競技会!マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権大会

見逃せない競技会!マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権大会

見逃せない競技会のひとつとして統一全日本ダンス選手権大会があります。2000年の11/3に初めて開催されて以来毎年11/3に開催され、今回が23回目となります。今年も11/3(木・祝)グランドプリンスホテル新高輪「飛天」にて開催されました。200組以上が参加され、10:00会場から19:20分閉場まで熱い闘いが繰り広げられました。今年もスポーツ専門チャンネルJSportsにてリアルタイム配信され、大きな盛り上がりを見せました。

今回はこのマダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権大会の概要、歴史、賞金、部門、審査員、歴代の優勝者、出場する方法、観戦する方法について説明させていただきます。

統一全日本ダンス選手権の概要

■統一全日本ダンス選手権大会とはどんな競技会か
統一全日本ダンス選手権大会は、日本で最高峰の競技ダンス選手権です。全日本のチャンピオンを決定し、同時にWDC(世界ダンス議会)が主催するWDC世界選手権への日本代表派遣選手が選出されます。主催は一般社団法人NDCJ(ナショナル・ダンス・カウンシル・オブ・ジャパン)で、今回も会場はグランドプリンスホテル新高輪「飛天」にて開催されました。
国内のプロフェッショナルのみが参加されている選手権だけに予選の段階からかなりハイレベルで見応えのある競技会です。
■タイムテーブル
2019年までは8:30〜21:30頃までの開催でした。昨年はコロナ対策で無観客で14:00頃から17:00頃まで準決勝からの開催となり、今年は10:30〜19:20までの開催でディナータイムまでは前半の第一予選から準々決勝まで。後半の17:30からはセレモニー、オープニングパレードを経ていよいよ準決勝がスタート。熱い闘いが繰り広げられました。
統一全日本ダンス選手権の歴史

■統一全日本ダンス選手権のはじまり
第一回目の統一全日本ダンス選手権は2000年に日産スポーツプラザにて開催されました。当時別々に活動していた社交ダンスの3団体が一緒に競技会をやるという目的で開催されたのがこの統一全日本ダンス選手権です。

初回は200組ぐらいの参加者が集り、朝8時から予選が始まり熱い戦いが繰り広げられかなり盛り上がったといわれています。その後会場はベイNKホールとなり2005年ベイNKホールの閉鎖後に、現在のグランドプリンスホテル新高輪「飛天」で開催されるようになりました。2014年まではJNCPD(日本プロダンス競技会)が主催していましたが解散後、NDCJが主催者となっています。

■バルカーの協賛による豪華な演出
統一全日本ダンス選手権は第16回の2015年より昨年2021年まで、大手企業や機械メーカー向けの部品の素材製品等を製造、販売しているバルカーグループが冠スポンサーとなり「バルカーカップ」として開催されていました。豪華な演出と高額な賞金もあり、2018年には約400組(800名)が参加する大規模な大会になりました。
しかし、今年2022年からはバルカーグループがジャパンオープンダンス選手権のスポンサーになり統一全日本ダンス選手権は一旦は振り出しに戻った状態になりました。

■新たなスタート「マダム・ローカップ」
統一全日本ダンス選手権の今年の開催は原点に帰ってシンプルに行こうという方向で進んでいましたが、ダティン・晴代・ローさんがスポンサーとなることが決定し、今回から「マダム・ロー・カップ 統一全日本ダンス選手権」になり、新たな盛り上がりを見せています。

ダティン・晴代・ローさんは国産重機を輸出する貿易商社、サムコマースジャパンの代表取締役で、ご自身も社交ダンスを愛しボールルームダンス人口を増加のために協力したいとのことで、以前よりいくつかの競技会に支援をしています。
マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権の賞金

統一全日本ダンス選手権の賞金はバルカーグループの特別協賛により当時40万円だった賞金を300万円に大幅アップしそれ以降、協賛企業も増え、賞金も優勝者に1000万円、ファイナリストに残った人にも高額賞金が授与されるという豪華なものになりました。しかし、バルカーグループが退任されたため振り出しに戻り、今年9月時点の段階では統一全日本ダンス選手権の優勝者への賞金は100万円が予定されていました。その後、ダティン・晴代・ローさんの協賛が決まり賞金も優勝は500万円、2位100万円、さらに準々決勝まで賞金が授与され新たな盛り上がりを見せることになりました。
マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権の部門について

ボールブーム部門とラテンアメリカン部門の2部門があり、最終予選まではワルツ・タンゴ・スローフォックストロット、クイックステップ・ラテンアメリカンはチャチャチャ・サンバ・ルンバ・パソドブレのそれぞれ4種目で行われます。後半戦の準々決勝からボールルームにヴェニーズワルツ、ラテンアメリカンにジャイブが加わります。それぞれの種目について簡単に説明させていただきます。

◆ボールルーム部門

・ワルツ…ゆったりとした優雅な3拍子のリズムで社交ダンスでは定番的な曲。
・タンゴ…アルゼンチンからヨーロッパに伝わった淡々と刻む4拍子でキレと力強さがあるダンス。
・ヴェニーズワルツ:ウィーン発祥のリズミカルな3拍子のワルツ。別名、ウィンナーワルツ。
・スローフォックストロット…「ムーンライトセレナーデ」のようなゆったりと滑らかな曲に乗せたダンス。
・クイックステップ…跳んだり走ったりしながらフロアを高速で移動する踊りで楽しい印象の曲。

◆ラテンアメリカン部門

・チャチャチャ…キューバ起源の曲でリズミカルでキレがあり楽しいダンス。
・サンバ…南米発祥のサンバがヨーロッパで競技用にアレンジされたダンス。
・ルンバ…キューバ発祥だがヨーロッパで競技用にアレンジされた大人っぽくセクシーなダンス。
・パソドブレ…スペインの闘牛とフラメンコをイメージした力強いダンス。
・ジャイブ…アメリカ生まれのダンスで早いリズムで足を蹴り上げたり跳ねたりする難易度の高いダンス。

マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権の審査員

ボールルーム・ラテンアメリカン共に、海外審査員が2名とNDCJが加盟団体からの推薦をもとに指名選任した審査員によって厳正に審査が行われます。審査員が誰かは直前まで発表されず、事前に外国人審査員にレッスンを受けることも禁止されています。

■2022年の審査員 ボールルーム部門
審査員長:堀口史朗
審査員:藤本明彦、三輪知子、木下喜一郎 山本千恵子、天野京子、庄司名美、アナスタシア・ムラヴィエワ、クリストファーホーキンズ(※敬称略)

■2022年の審査員 ラテンアメリカン部門
審査員長:二ツ森司
審査員:長井一平、青栁朋子、 西島鉱治、千田修治、清水寿恵、 矢部浩子、 デビッド・シカモア、アラン・トーンズバーグ(※敬称略)

統一全日本ダンス選手権歴代の優勝者

2022年の優勝者についてはボールルーム部門が橋本剛・恩田恵子組で、今年で9回目の優勝、ラテンアメリカン部門が野村直人 山﨑かりん組、今年初の優勝となりました。ここでこれまでの優勝選手を一覧表にさせていただきました。

ボールルーム ラテンアメリカ
2000年 檜山浩治・檜山公美子 北條明・須田雅美
2001年 檜山浩治・檜山公美子 北條明・須田雅美
2002年 檜山浩治・檜山公美子 嶺岸昭志・三輪恭子
2003年 檜山浩治・檜山公美子 大村淳毅・和田恵
2004年 谷堂誠治・早野恵美 山本喜洋・山本英美
2005年 谷堂誠治・早野恵美 山本喜洋・山本英美
2006年 谷堂誠治・早野恵美 山本喜洋・山本英美
2007年 谷堂誠治・早野恵美 山本喜洋・山本英美
2008年 谷堂誠治・早野恵美 マイケル・ウェンティンク・山本英美
2009年 笹谷毅・笹谷久美 織田慶治・渡辺理子
2010年 庄司浩太・庄司名美 織田慶治・渡辺理子
2011年 橋本剛・恩田恵子 織田慶治・渡辺理子
2012年 庄司浩太・庄司名美 織田慶治・渡辺理子
2013年 庄司浩太・庄司名美 織田慶治・渡辺理子
2014年 庄司浩太・庄司名美 織田慶治・渡辺理子
2015年 橋本剛・恩田恵子 金光進陪・吉田奈津子
2016年 橋本剛・恩田恵子 瀬古薫希・瀬古知愛
2017年 橋本剛・恩田恵子 瀬古薫希・瀬古知愛
2018年 橋本剛・恩田恵子 金光進陪・Anna Kovalova
2019年 橋本剛・恩田恵子 増田大介・塚田真美
2020年 橋本剛・恩田恵子 増田大介・塚田真美
2021年 橋本剛・恩田恵子 増田大介・塚田真美
2022年 橋本剛・恩田恵子 野村直人 山﨑かりん

※敬称略 
参照元:2014〜2022年 NDCJ公式HP http://www.ndcj.or.jp/ 
2000〜2013年 ダンスナビゲーション https://www.dancenavigation.com/
統一全日本ダンス選手権に出場する方法
統一全日本ダンス選手権(マダム・ローカップ)に参加する条件の一つは、NDCJ加盟か協力団体登録のプロの社交ダンス選手であることです。登録先の団体によって申し込み先、申込方法が違います。

■申し込み先団体名
JBDF(公益財団法人日本ボールルームダンス連盟)、JCF(NPO法人日本プロフェッショナルダンス競技連盟)、JDA(一般社団法人日本ダンス連合)、NDCJ加盟及び協力団体以外のWDC登録選手は一般社団法人NDCJ 事務局

■出場料
ペア双方のNDCJへの登録状況によって違い、9,000円〜15,000円の出場料が必要です。
また、招待選手とシード選手という特別待遇の選手もいます。招待選手、シード選手については出場料はかかりません。

・招待選手:前年の統一全日本ダンス選手権決勝6位までの入賞者。出場料は無料で関東以外の方は交通費、宿泊費が支給されます。

・シード選手:前年の準々決勝以上の入賞者。第二予選からの競技参加になります。ただ、両方パートナーが変わった場合は一般の選手と同じ扱いになります。

マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権を観戦するためには?

■会場で観戦する方法

日本のチャンピオンを決定する場ですからカジュアルな服装では観戦できません。ドレスコードがあり、男性はジャケット着用 、女性:ワンピース、スーツ、ディナードレス等。一般の観客だけではなく選手の観戦や入場にもドレスコードが適用されます。
うちわ以外のボードや旗・応援幕等の応援グッズ、三脚、鳴り物の持込みも禁止です。

残念ながら小学生以下の方はご一緒に観戦できません。小学生以上のお子様は観戦できますが、学生割引などはありませんので小学生以上の学生も大人と同じチケットの購入が必要です。
また、チケットは前売りのみで当日券はありません。ご購入に際しては各団体に直接お問い合わせください。

フロアを囲む最前列がSS席とS席で、SS席が40,000円(ディナー・プログラム付)S席が35,000円(ディナー・プログラム付)、その後ろがA-1列目、A-2列目、A-3列目となり、A-1列目が26,000円、A-2列目 26,000円、A-3列目:25,000円、A-4列目が24,000円軽食、プログラム付きです。

このとおりチケットも高額でドレスコードもあり、非常に格式の高い会なので観戦する側も心構えが必要です。

■オンラインで観戦する方法
JSportでのオンライン観戦が可能です。
JSpotsをご覧になれるケーブルTVなどにご加入されている方そのままご覧になれますが、ご加入されていない方はJSportオンデマンドのダンスパック月々1,980円(学割980円)でご加入によりオンライン観戦、アーカイブも見られます。2022年11月3日分については1月31日までアーカイブが見られます。

JSportオンライン観戦のメリットについては、要所要所アップで見られたり、今年は社交ダンス界のレジェンド、全日本選手権ラテンアメリカン部門7連覇、大竹辰郎さんとスタンダード5連覇の谷堂誠治さんというプロ中のプロの丁寧な解説があり、あまり知識のない方でも楽しめ、しかも期間中何度も見られるというメリットがあります。

マダム・ローカップ 統一全日本ダンス選手権はやっぱり見逃せない!

統一全日本ダンス選手権の概要、歴史、賞金、部門、審査員、参加する方法、観戦する方法についてお伝えしました。社交ダンスというと、高齢者の趣味という印象が強くなりつつありましたが、最近ではTV番組でも芸能人が挑戦したり、若手のダンサーがTVで活躍したり、若手からの支持も上がりつつあります。ご興味を持たれた方は是非一度ご覧になってみてください。
JSPORTSでのオンデマンド配信のアーカイブは来年1/30まで視聴可能です。
https://jod.jsports.co.jp/dance/dance