3年ぶりに世界トップ選手が日本へ!2023年アジアオープンダンス選手権大会

社交ダンスで代表的な競技会、アジアオープンダンス選手権が2月26日(日)グランドプリンスホテル新高輪「飛天」にて開催されます。アジアオープンダンス選手権は世界トップのプロ選手が日本に集結する国際大会ですが、コロナ禍において2021年は中止、昨年2022年は国内選手のみで開催されました。今年は3年ぶりに海外選手参加という例年通りの開催となり非常に熱い競技会となりそうです。

アジアオープンダンス選手権の概要

アジアオープンダンス選手権大会は世界各国のダンス組織を統括するWDO(World Dance Organisersation)、アジア各国のダンス組織を統括するADO(Asia Dance Organisers)の認定を受け、WDOとADOに所属している、日本の社交ダンス主要団体JDC(日本ダンス議会)が主催する世界大会です。

世界トップのプロ選手が日本に集結する競技会で、世界各国の選手が参加するアジアオープン、カップルの両方またはどちらかがアジア国籍の選手のみ参加可能なアジアクローズ、世界トップのアマチュア選手が参加するアマチュア部門、その年によってブラインド部門、シニア部門、ジュニア部門などが開催されています。

2019年までは日本武道館で開催されていましたが、2020年東京オリンピックに向けた改修工事のため現在の会場グランドプリンスホテル新高輪 飛天にて開催されることになりました。

近年のアジアオープン選手権大会の状況

コロナ禍において、2020年はまだコロナが本格化する前だったこともあり、通常通り開催されました。2021年は中止、昨年2022年に再開となりましたが、国内選手のみの参加で、残念ながら海外選手の参加はできませんでした。その代わり夜の部にて、バルカーグループの協賛により社交ダンスとミュージカルのコラボ企画「ダンスwithミュージカル」が開催されミュージカル女優の知念里奈さんとと伊東えりさんがスペシャルゲストとして参加されました。

「ダンスwithミュージカル」では伊藤えりさんが歌うミュージカル楽曲と中川雄太&久美子組、知念里奈さんが歌うミュージカル楽曲では増田大介&塚田真美組とのコラボレーションといった豪華なデモンストレーションが繰り広げられました。

審査される部門、種目について

2023年アジアオープンダンス選手権大会の部門は11部門あります。

アジアオープン プロ(ボールルーム/ラテン):海外・国内すべてのプロフェッショナル選手
アジアオープン アマ(ボールルーム/ラテン):海外・国内すべてのアマチュア選手
アジアンプロフェッショナル(ボールルーム/ラテン):リーダーかパートナー両方、またはどちらかがアジアの国籍のプロ選手 

ここまでの6部門はボールルーム部門がワルツ・タンゴ・スローフォックストロット・クイックステップの4種目、決勝からヴェニーズワルツが加わり5種目、ラテン部門はチャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレの4種目で決勝からジャイブが加わり5種目です。

アジアオープン プロアマ (ボールルーム/ラテン):海外、国内全ての先生と生徒のペア

昨年から加わった部門で、ボールルームはワルツ・タンゴ・スローフォックストロット・クイックステップ・ヴェニーズワルツの5種目、ラテンはチャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレ・ジャイブの5種目の中から選択できます。

アジアオープン ブラインド (ボールルーム/ラテン):ペアの内どちらか、もしくは両方視覚障がい者の海外、国内全て のアマチュア選手

アジアオープン Over50(ボールルーム/ラテン):リーダー、パートナーともに50歳以上のアマチュア選手

ブラインド部門は昨年から加わった部門で、Over50はイレギュラーでの開催で2018年にもシニアという部門で開催されています。この2部門はボールルームがワルツとタンゴ、ラテンはチャチャチャとルンバのそれぞれ2種目で審査されます。

アジアンオープンダンス選手権大会に参加する方法

 国内選手はJDCホームページからのwebエントリーまたは郵送で、出場料はブラインド部門以外は部門により10,000円〜12,000円をJDCへの振り込みをして申し込み完了です。国内選手は2023年においては2月3日までエントリーが可能です。

タイムテーブルについて

今年のタイムテーブルは1月現在まだ発表されていませんが、昨年の開催時間は朝9時頃から夜9時過ぎまで、9時〜17時頃までがアマチュア、ブラインド、プロアマ、Over50が14時45分頃から。プロの一次予選は12時45分頃から始まり、プロの準決勝は19時15分頃から開催されています。

アジアンオープンダンス選手権大会の賞金

気になる賞金ですが、アジアオープン、アジアンプロフェッショナルには賞状と賞金が授与され、アマ には賞状と「奨学金」が授与されます。プロアマ、ブラインド、over50については賞金はありませんが、プロアマ、ブラインドには賞状とメダルが授与されます。

アジアオープン プロ ボールルーム/ラテン:
1位 $20,000
2位 $12,000
3位 $7,000
4位 $4,500
5位 $2,000
6位 $1,500
7位-12位 $1,000
13位-24位 $240

アジアンプロフェッショナルボールルーム/ラテン

1位 $10,000
2位 $3,000
3位 $1,500
4位 $1,000 
5位 $800
6位 $600 
7位 ~12位 $300

アジアオープン アマ ボールルーム/ラテン(奨学金)
1位 $700
2位 $ 500
3位 $300
4位 $200 
5位 $100 
6位 $100

観戦する方法とチケットの入手方法

チケットの入手方法はJDC所属教室またはWEB注文フォームからお申し込みが可能です。アジアオープンダンス選手権大会にはドレスコードはありません。チケット代ですが、以下のとおりです。

SS席 60,000円(テーブル席/ディナーボックス付き) 
S席 50,000円(テーブル席/ディナーボックス付き)
A席 30,000円
B席 25,000円
C席 20,000円
D席 15,000円
立ち見席 10,000円

また、詳細は発表されていませんがライブ配信も予定されています。

2010年以降の優勝者

アジアオープンダンス選手権大会は2002年に第1回目が開催されていますが、ここでは公式に結果が公開されている2010年以降の優勝者を一覧表にまとめさせていただきました。開催年度によって部門が追加されていますが、ここでは軸となるプロボールルーム・ラテン、アジアクローズプロスタンダード・ラテン、アマチュアボールルーム・ラテンの6部門のみの結果を掲載します。

開催年 会場 アジアンオープンプロボールルーム アジアンオープンプロラテン アジア
クローズプロスタンダード
アジアクローズプロ
ラテン
アマチュアボールルーム アマチュア・ラテン
2022 グランドプリンスホテル新高輪 飛天 森脇健司&的場未恭
(日本)
鈴木佑哉&原田彩華
(日本)
藤森春樹&金山咲月
(日本)
藤井創太 &中村安里
(日本)
2021
2020 グランドプリンスホテル新高輪 飛天 Andrea Ghigiarel Sara&Ghigiarelli (United Kingdom) Stefano Di Filip&Dasha  (Italy) 森脇健司&的場未恭
(日本)
鈴木佑哉&原田 彩華
(日本)
Alex Gunnarsson &Ekaterina Bond  (Iceland) Damir Haluzan  &Anna Mashchyts  (Slovenia)
2019 日本武道館 Andrea Ghigiarel Sara&Andracchio  (United Kingdom) Stefano Di Flipp&Dasha    (United States) Qinglong Ping& Yuhong Yan 
(中国)
瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Alex Gunnarsson &Ekaterina Bond  (Iceland) Ferdinando Ianna&ulia Musikhina  
(USA)
2018 日本武道館 Arunas Bizokas&   Katusha Demidova (USA) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Weiping Li&Cen Zheng    (中国) 瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Igor Reznik  Mariia&Polishchu (Ukraine) Nasko Gendov     &Anna Lisova     (taly)
2017 日本武道館 Andrea Ghigiarel&Sara Andracchio  (England) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Weiping Li&Cen Zheng    (中国) 瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Chong He&Jing Shan 
(中国)
Klemen Prasnikar& Alexandra Averki (Slovenia)
2016 日本武道館 Andrea Ghigiarel&Sara Andracchio  (England) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Weiping Li&Cen Zheng    (中国) 瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Chong He&Jing Shan 
(中国)
Klemen Prasnikar& Alexandra Averki (Slovenia)
2015 日本武道館 Victor Fung& Anastasia Muravy
(USA)
Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Wei ping Li  &Cen Zheng 
(マカオ)
瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Kyle Tayl&Izabela Skierska 
(England)
Damir Haluzan&    Anna Mashchyts   (Slovenia)
2014 日本武道館 Arunas Bizokas&Katusha Demidova (USA) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Weiping Li&Cen Zheng    (中国) 瀬古薫希&瀬古知愛
(日本)
Troels Bager Ina&Jeliazkova
(Denmark)
Marek Kosaty&     Paulina Glazik   (Poland)
2013 日本武道館 Arunas Bizokas&Katusha Demidova
(USA)
Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
中川雄太・中川久美子
(中部)
金光進陪&吉田奈津子
(日本)
Chong He&Jing Shan   
(中国)
Troels Bager  Ina&Jeliazkova   (Denmark)
2012 日本武道館 Arunas Bizokas&Katusha Demidova (USA) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Glyn Lin&  Wen Hua Ji 
(台湾)
Jin Zhang&   Wenqing Luo
(中国)
Marek Kosaty&     Paulina Glazik   (Poland) Neil Jones       Ekaterina&Sokolo (England)
2011 日本武道館 Arunas Bizokas&Katusha Demidova (USA) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
Alex Hou&  Melody Hou   (台湾) Ning Lu Ding&Fang Zhang
(中国)
Andrea Ghigiarel &Sara Andracchio  (England) Jurij Batagelj   Jagoda &Batagelj  (Slovenia)
2010 北九州八幡ロイヤルホテル Arunas Bizokas&Katusha Demidova (USA) Riccardo Cocchi& Yulia Zagoruyche
(USA)
白石智樹&白石香織
(日本)
Ning Lu          Ding&Fang Zhang
(中国)

3年ぶりのアジアオープンダンス選手権大会は熱い競技会になりそう

ここまでアジアオープンダンス選手権の概要、近年の状況、審査される部門、種目、出場する方法、タイムテーブル、賞金、観戦する方法とチケットの入手方法、歴代の優勝者についてお伝えいたしました。

3年ぶりに海外選手の参加にて開催されるアジアオープンダンス選手権大会ですが、海外からのエントリーは現時点でプロオープンボールルーム45組、ラテン40組、アジアンクローズボールルーム19組、ラテン29組、アマチュアボールルーム13組、ラテン21組、Over50 3組、プロアマ5組が述べ175組がエントリーされており、非常に熱い競技会になりそうです。

まだこれから公開される情報もたくさんあると思われます。最新情報についてはJDC公式ホームページを随時ご確認いただくか、Twitterの“NEW LOD社交ダンス情報まとめ”アカウントでも最新情報をシェアさせていただいております。

参考:JDCダンス議会公式サイト http://jdc-dance.org/
アジアオープンダンス選手権大会特設サイト https://jdcasiaopen5.webnode.jp/
JDC中部:https://jdc-chubu.org/compeindex2003.htm
参考文献:ダンスビュウ 2022年5月号